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水田朗/安全システム建設工学専攻2年

9月20日の0時30分に関西国際空港を出発し、タイのスワンナプーム国際空港を経由し、ネパールのカトマンズ国際空港に到着した。入国後Ranjan Kumar Dahal氏と合流し、国内線でポカラ空港に飛行し、ポカラのホテルMeeraに到着した。夕食はトリブバン大学ポカラキャンパスの土木学科長である Kishor Kumar Shrestha氏とKadoorie農業普及支援協会(KAAA BGN)のNarayan Gurung氏と合流し、ホテル近くのレストランにて伝統料理であるダルバートを堪能し、ポカラの伝統的な踊りを鑑賞した。

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ネパールの伝統料理であるダルバート

9月21日は早朝からWorld Peace Pagoda(日本山妙法寺)へ行った。小雨にもかかわらず、山頂からはポカラの全景とフェワ湖が良く見えた。その後、Patale Chhago(別名:Devi's Fall)と呼ばれる滝を見学した。Patale Chhagoでは雨期に伴う増水により、壁面が崩落しておりポカラの地質をよく観察することができた。

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World Peace Pagoda(日本山妙法寺)

朝食後、Sarangkot山へ登った。Sarangkot山は観光客のトレッキングコースやヒマラヤ山脈眺望で有名である。当日は残念ながら、ヒマラヤ山脈を雲が覆っており見ることができなかったが、山頂から河岸段丘やネパール特有の地質により形成された斜面を観察することができた。下山後、Ranjan氏の案内のもと河岸段丘をより近くで観察することができた。

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Sarangkot山から見た川岸段丘地形

昼食後、トリブバン大学Western region Campusを訪問した。大学では、キャンパスチーフであるKrishna Raj Adhikari氏や土木学科長のKishor氏と挨拶を交わした後、学生を代表して小林学部生が香川大学の紹介について英語でプレゼンテーションをした。発表の後、Western region Campusの学生組合長であるジル氏の案内により、キャンパス内を散策した。実験施設、図書館、情報処理室、また学生寮などの施設も案内していただいた。また、大学は試験期間中で多くの学生が熱心に試験に取り組んでいた。

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ジル氏との記念撮影(Western region Campus)

トリブバン大学Western region Campusを後にして、ネパール Engineering Association主催のInteraction and paper presentation programへと向かった。研究交流会では、香川大学から松島教授と野々村准教授が東北大震災の研究報告について、KAAA BGNからNarayan氏がネパールの地質?地形特性及び地震時の建設物の倒壊による危険性についてプレゼンテーションをした。とくにNarayan氏の発表は内容がわかりやすく、防災への熱い思いがよく伝わり大変参考になった。研究交流会の後、軽食を交えた懇親会があり、Western region Campusの大学生と話をすることができた。夕食はWestern region Campusの教職員の方々とThakali Restaurantでタカリ(タカリ族:ネパールの北西部に住む民族)の伝統料理を堪能した。

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ポカラ市内から撮影したヒマラヤ

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地すべり地形に作られた棚田

9月22日は車でポカラからカトマンズへ移動するため、早朝にポカラのホテルを出発した。当日は天候がよく、移動中にヒマラヤ山脈が見えてきたので、ヒマ ラヤの全景を見るためにSarangkot山を経由した。しかし、Sarangkot山に到着するころには雲が覆っており、ヒマラヤ山脈を見ることができ なかった。道中はところどころに集落があり、ネパールの人々の生活を垣間見ることができた。また、ネパールの国道1号線にあたる道路は渓谷に沿って作られており、多くの地すべり地形と棚田を見ることができ、四国山地の地形に良く似ていると思った。他にもコンクリートブロックの工場や水力発電所等を見学し た。国道1号線はアスファルト舗装が施工されていたが、管理が行き届いておらず、かなり劣化していた。昼食はManakamana付近のレストランでバイキング形式の料理を堪能した。

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カトマンズ市内の様子

カトマンズ市内に入ると一変して人とバイクと車で溢れた街並みとなった。市内には信号機が2か所ほど設置されてあるが、実際には使われておらず警察官が交通整理を行っていた。ネパールでは車を購入する際に税金が250%掛かるため、多くの人々はバイクを利用している。また、カトマンズでは多くの電気三輪車 を見ることができた。これはカトマンズ市内で大気汚染が深刻となったため、多くの小型三輪車がディーゼルエンジンを電気モーターに換装し、現在では大変人 気がある。日本では遠距離を走れない等の理由で進出しづらい電気自動車であるが、カトマンズ市内のような限られた環境ではニーズに合っており、電気自動車の新たな可能性を学ぶことができた。カトマンズのホテルSunset Viewに到着した後、Ranjan夫妻と在ネパール大使館の医学博士である間宮規章氏と夕食をご一緒した。

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電気三輪車

9月23日はパタンのダルバール広場を訪れ、クリシュナ寺院等を見学した。寺院の多くはレンガ造りであったが、古いもので石造りのきれいな彫刻が施してあ るものもあった。その後、トリブバン大学の本部を訪問し、副学長のProf. Hira Bahadur Maharjan氏をはじめとする大学の教職員の方々と挨拶をし、トリブバン大学のPulchowkキャンパスの工学院を訪問した。工学院ではHeadの Padma Bahadur Khadka氏に挨拶をした後、トリブバン大学の学生と研究交流会を行った。研究交流会では香川大学から石田学部生と小林学部生が香川大学の紹介をし、私は現在取り組んでいる研究の紹介をした。トリブバン大学からは2人の大学院生がそれぞれの研究紹介を行った。トリブバン大学の発表は主に構造設計についてであり、私の専門分野と異なっていたが、大学院の講義を通じて学んだ知識もあり、活発に意見交換を行うことができた。研究交流会の後は工学院キャンパスの案内をしてもらった。工学院キャンパスには大規模な橋梁モデルや実験施設があり驚いた。

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トリブバン大学本部訪問

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工学院キャンパス内の橋梁モデル

工学院キャンパスを後にして、日本人の経営するうどん屋で昼食をとった。昼食後、Pashupatinath寺院を見学した。寺院はバグマティ川に面しており、複数の火葬場がある。遺灰はすべて川に流され、上流の火葬場 ほど地位の高いものとされる。(現在は料金を支払えば、上流の火葬場を使用することができる)境内にはヒンドゥー教徒以外は立ち入れないが、火葬場は 500R.B.(日本円で約500円)を支払うことで入ることができる。

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Pashupatinath寺院の火葬場

夕食はRanjan氏とトリブバン大学の国際交流センター長であるKrishna Belbase氏とBhanchha Gharでネパールの料理と民族舞踊を堪能した。

9月24日はSunset Viewホテルに隣接する売店でお土産を購入した後、Ranjan家を訪問した。Ranjan家でミルクティーを御馳走になり、カトマンズ国際空港から出国し、翌日の7:00に関西国際空港に到着し、現地解散となった。

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Ranjan家訪問

?謝辞

工学部協定校訪問プログラムに参加するにあたり、多くの方にご協力をいただきました。Ranjan Kumar Dahal氏には協定校訪問の段取りや現地での案内をしていただきました。訪問団長の長谷川修一教授をはじめとして、松島学教授、垂水浩幸教授、野々村敦子准教授には訪問期間中大変お世話になりました。高橋めぐみ教職員には協定校訪問の段取り?準備会また、訪問期間中大変お世話になりました。なお、工学部後援会には資金援助をいただきました。

文末となりましたが、工学部協定校訪問プログラムに参加するにあたり、協力頂いた皆様に感謝の意を表します。

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