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佐藤美月/創造工学部創造工学科建築都市環境コース2年

私は、9月9日から9月14日の間、フィンランド協定校訪問プログラムに参加した。旅行以外での海外が初めてだったため、飛行機や宿を自分で予約するは初めてで、また女子一人での参加であったこと、英語力など、出発前から色々不安もあった。しかし、フィンランドに行ったから経験できたことや感じたことがたくさんあるため、今は本当に参加してよかったと思っている。

私は前乗りして観光するため、9月5日に関西国際空港から飛行機に乗り、出国した。ヘルシンキで買い物をしたり、トナカイやサーモンの料理を食べたりしたが、聞いていた通り物価が高いと感じた。そのため、スーパーで買い物をして自炊もした。また、建築博物館などにも行き、フィンランドの建築についても学んだ。
     
[9月8日(1日目)]
この日、先生達と合流した。私はスターバックスで働いているため、フィンランドでも行きたいと思っていたが、この日初めて行くことができた。フードのメニューは日本とは全く異なり、ドリンクも一部日本とは違ったため、日本にはないパンプキンのフラペチーノを頼んだ。この日の宿は6人部屋のドミトリーであった。貴重品などはかなり気を付けていたのだが、パスポートなどを気にしすぎて、夜部屋の中に鍵を置いたまま部屋を出てしまった。受け付けに24時間人がいたためすぐに開けてもらえたが、外国はオートロックが多いため気を付けなければならない。

[9月9日(2日目)]                             
この日は夕方に飛行機に乗ってヘルシンキから、大学のあるロヴァニエミへ行く予定であった。午前中はスオメンリンナ島という島へ観光に行った。島へはフェリーで15分ほど。島へ行く前に港の市場に寄って朝ごはんを食べ、ベリーを買った。沢山のベリーがテントの下で売られている光景は、とても新鮮で素敵だった。スオメンリンナ島では、博物館を二箇所ほど回り、潜水艦の中へも入ることができた。お昼ご飯を食べて島を出た。夕方ごろ無事ロヴァニエミへ到着した。ラップランド応用化学大学の教授であるVEIKKO先生が空港まで迎えに来てくれた。夜はVEIKKO先生がオーロラを見に連れて行ってくれた。フィンランドはまだ日の入りが遅く午後9時頃でもまだ薄暗い程度であるため、宿泊しているロッジでオーロラのメカニズムなどを教えていただいた後見に行った。周りは湖や木しかなく全く光のない場所でオーロラを待ったが、曇りだったせいもありうっすらとしか見る事が出来なかったのが残念である。家の中などは暖かかったがヘルシンキよりも北に位置することもあり、コートを着て行っても夜の野外はかなり寒かった。

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  ▲市場の様子

[9月10日(3日目)]
この日は、協定校であるラップランド応用科学大学へ行った。まず、大学の中の案内をしてもらった。校舎はとても広く綺麗であるように感じた。また、研究室も広く大きなスクリーンなどもあり設備がとても充実しているように感じた。その後はVEIKKO先生の数学の授業を受けさせてもらった。歳は同じ大学二年生向けの授業で、微分積分について行っていた。すでに習ったところの内容だったため、その部分英語であったがほとんど理解できた。しかし、最後の方に話していたところはあまり学習していない内容であったため英語で説明されると理解するのが難しかった。授業は10人程度の少人数の授業で、みんな積極的に発表していた。お昼は先生達専用の食堂にお邪魔させてもらい食事を取った。バイキング形式でサーモンスープもあり、とても豪華に感じた。ドリンクの中にはビールのアルコールと炭酸のない飲み物があり日本との違いを感じた。この日は、夜ごはんにラップランド応用科学大学の学生とロッジで交流の予定があったため、夕方から準備を開始した。日本から手巻き寿司、書道、折り紙、お好み焼きなどの準備をしていっていたため、足りない材料を買い、具材を切るなどの用意をした。日本の料理はとても好評で、書道や折り紙も楽しんで参加してくれた。学生との会話もはずみ、フィンランドに来て一番学生とコミュニケーションが取れたのはこの時であると思う。主に女の子と話していたが、日本の漫画が好きな子が多く、来てくれた子の中には家にナルトのコレクションまでしていて写真を見せてもらったが凄かった。また、こんな離れた場所で日本の漫画を好きな子がいることに嬉しく感じた。

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  ▲手巻き寿司を食べるRAMKの学生

[9月11日(4日目)]
この日はアルヴァアアルトの建築物巡りをさせてもらった。まず、コ コルカロリンネ住宅地区ルカロリンネ住宅地区に行った。ここは、公園の様なエリアにアアルトの設計した低層ハウスやアパートが建てられている。白塗りの壁にたくさんの窓が印象的な建物が並んでいた。上から見ることはできなかったが、上から見るとトナカイの角の形になっているそうだ。その後はアアルトが設計したロヴァニエミ市立図書館(1965年に完成)、ロヴァニエミ市役所、ロヴァニエミシアターを見に行った。図書館は自由に中に入る事も出来たため、中を散策してみたが開放的で、天井窓になっている箇所が多く、自然光を積極的に採り入れられる作りになっていた。その他の二つの建物は外からしかみることができなかったが、シンプルなつくりでありながらも窓は多く、美しかった。その後は大学へ行き、研究室へお邪魔させてもらった。情報系の研究室で、VRとCADを用いてオーロラを観られる機会やゲームを作っていた。オーロラを見させて貰ったが、研究室の中で綺麗なオーロラを見ることができ純粋に驚いた。夜はLAMKの学生とボーリングに行った。またこの日は、部屋についていたサウナに初めて入った。すぐに熱くなって長時間は入れなかったが、夏であるとはいえ気温は10度程度であるためとても気持ちよかった。

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 ▲ロヴァニエミ市立図書館

[9月12日5日目)]        
この日は朝、サンタクロース村へ出かけた。サンタクロースと写真を撮ってクリスマスカードを送った。これは、サンタクロース村の押印が押され、クリスマスに日本に届く予定だ。サンタクロース村を出ると、Sodankyl? Geophysical Observatoryというオーロラなど観測している観測所に向かった。写真では伝わりにくいかもしれないが、観測所にあった設備は見上げるくらいの大きさで驚いた。また、観測所へと向かう道中、道路の横の林から野生のトナカイが出てきたのを何度も見ることができた。走っているトナカイの姿も見ることができたのはなかなかレアなのではないかと思う。しかし、この日の夕食にトナカイを食べたので複雑な気持ちである。トナカイのお肉は、見た目牛肉に少し似ていてとても美味しかった。

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     ▲観測所の様子

[9月13日(6日目)]                
この日はロヴァニエミからヘルシンキへと戻る予定であったため、最後に大学の食堂でお昼ご飯を食べて空港へ向かった。ロヴァニエミはヘルシンキと違って田舎ではあったが緑豊かで空気は綺麗でとても素敵な場所だった。

協定校訪問は終わったが、私は残ってバルト三国の二か国を観光して日本へ帰った。タリンへはフェリーで2時間ほど。タリンの街は小さかったが、建物がカラフルでおとぎ話のような世界だった。タリンからリガへは高速バスで4時間。タリンとリガはよく似ていたが、フィンランドとは物価や街の雰囲気、人柄などは異なると感じた。

今回、協定校訪問で同世代の学生との交流が出来たことや、外国の大学を見る事ができ、また授業や研究についても知る事ができたのは、このプログラムこそである。しかし、そこで感じたのはやはり自分の英語力の未熟さである。学生との交流やドミトリーで話しかけてくれた方との会話の中で感じたのは、会話になると聞き取りも自分の言いたい事を話すのも現地の方のペースについていくのが難しかった。フィンランドは、人もみんな親切で食べ物も美味しく街も綺麗で本当に素敵な場所だと感じた。もっともっと英語や会話力を身に着けまたいつか行きたい。そして、この協定校訪問を機会にこれから1人でももっと色んな国に行き、様々な出会いや経験をしたいと強く感じた。