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教育(博士後期課程)

1.概要

本研究科博士後期課程では、博士前期課程(修士課程)とは異なり、3つのプログラムと6つの研究指導コアを導入することにより、軸となる専門分野におけるピアレビューに耐え得る知の深化を促し、さらに既存の専門分野の枠を越えた「総合知」に発展させて社会実装することを目指します。つまり、博士前期課程(修士課程)で創発した知の端緒を「総合知」として学外に論文発表できるレベルに深化させるとともに、社会課題の解決策として実装することを目指します。

2.教育理念

本研究科における「創発科学」とは、特定の学問分野を?すものではなく、各分野の能?を組み合わせ、異分野と効果的に相互作?させることにより分野の総和にとどまらない画期的な知や解決策を導出する学習や研究活動の規範を意味しています。

この様な「創発科学」の素養を持ち、豊かな?間性と?い倫理性の上に、幅広い基礎?と?度な専?知識に?えられた研究能??応??を備え、国際的な視野で地域社会においてリーダーシップを発揮できる?材の育成を教育理念としています。

特に、博?後期課程では、「総合知」の考えに基づき、幅広く体得した知識を駆使し、学術的に評価が?く、かつ新たな?法で課題解決を図るのみならず、産学連携を駆使した?法によって、研究成果を社会実装する?材の育成を?指します。

<本学が考える総合知>

  • 「総合知」は学際的志向のある多様な分野が集った研究により得られる知である。
  • 「総合知」には2つのタイプがある。複数の専?学問分野との共同作業により、複合的な枠組みで研究するインター?ディシプレナリーと、複数の専?学問分野に及ぶ新しい専?分野へと融合が?じるクロス?ディシプレナリーである。

3.養成する人材像

ある分野において知を深化させるとともに、分野を融合させて?出した画期的な知や解決の?策を、単に解決?法を提案するにとどめず、地域社会と連携しながら、それらを実装に移し、持続可能な地?分散型社会の形成に貢献する?材

本研究科ではこの人材像を共通の基盤としつつ、今?の複合的で複雑、かつ予?不能な社会の諸課題とその解決アプローチの多様さを踏まえ、実際の?材養成のプロセスにおいては、それぞれの課題解決に応じた教育?法を採?します。そこで、?川県の地域事情や社会における諸課題と解決アプローチ、基盤となる専?性、並びに修了後の進路を踏まえた上で、本研究科の博?後期課程が取り組むべき?材養成の類型を以下の3つに整理しています。

①社会の多様性の包摂と持続可能な社会制度の構築
②新たな技術の開発?実装と豊かな環境の保全
③安全でレジリエントな都市?居住環境の構築

これら3つのテーマに対して3つのプログラムを編成することで、組織全体として上記に掲げた「養成する?材像」に叶う?材を養成します。

4.プログラム制

プログラム名称 テーマの類型
社会創発プログラム 社会の多様性の包摂と持続可能な社会制度の構築
先端工学デザインプログラム 新たな技術の開発?実装と豊かな環境の保全
レジリエント社会共創プログラム 安全でレジリエントな都市?居住環境の構築

プログラム制を導?することで、本研究科としての「創発科学、総合知、社会実装」という共通の?標?価値基盤を維持しつつ、それぞれのプログラムが掲げる?材像に照らした学位授与?針を?し、それに叶う教育カリキュラムを編成して分野特性を踏まえた上での専?教育を実施することが可能となります。

各プログラムは、ピア?レビューに耐え得る専?性の涵養の場としての役割を果たすことになるが、過度の専?分化に陥ることなく、分野特性に応じつつ、一定の独立性を保った教育体制としています。

プログラム毎に示す3つのポリシーを通して、所属学?に博?後期課程学?として期待される研究?準や役割意識を明確化しています。加えて、問題意識や専?的バックグラウンドを共にする者同?のコミュニティの役割を果たし、学?のアイデンティティの形成や帰属意識を醸成することにも繋がることが期待されます。

<プログラムごとの養成する?材像>
各プログラムは創発科学研究科の養成する?材像を共通基盤としつつ、プログラムの掲げるテーマや専?的バックグラウンドに対応した固有の?材像があります。

3つの学位プログラムと養成する人材像

養成する人材像

社会創発プログラム(授与する学位とその名称:博士(学術))

科学技術や超スマート社会(Society5.0)に対する理解と人文?社会科学分野に対する深い知識を有し、主軸とする人文?社会科学系の分野における知を深化させるとともに、人文?社会科学系の他の関連分野や工学?自然生命科学の分野を含めて複数の分野を跨いで、課題の解決につながる社会実装を総合知によって実現します。特に、本学の強みである地域デザイン、観光、多文化共生、政策法務といったところを基盤としながら複数分野の知見を活用し、グローバルな視野のもとで持続可能な地域社会の実現に貢献することができる人材を養成します。

先端工学デザインプログラム(授与する学位とその名称:博士(工学)、博士(学術))

工学?自然生命科学に対する深い知識と理解を有し、当該の工学?自然生命科学の分野における知を深化させるとともに、人文?社会科学を含めて分野を複合的に跨いで、課題解決として社会実装と豊かな環境の保全を総合知によって実現する人材を養成します。

レジリエント社会共創プログラム(授与する学位とその名称:博士(危機管理学))

研究対象とする危機に対する深い問題意識と、工学?自然生命科学の理解を基盤としながら、複数の学問分野の知識や技術を融合することで、危機の回避?軽減や被害からの回復に向けた効果的な総合知を獲得する能力を有しており、実践のためのより汎用的な解決へ応用展開できる柔軟な思考?コミュニケーション能力も有する等、様々な危機に対応できる人材を養成します。

5.教育課程(カリキュラム)

博?後期課程の教育課程の基本構成は、「ELSI&グローバルマインド」、「特別研究Ⅲ」及び「特別研究Ⅳ」と研究指導から編成しています。

「ELSI&グローバルマインド」は、博?後期課程の学?全員を対象に1年次に必修として開講される1単位の共通科?です。

「特別研究Ⅲ」は、専?分野の知識?能?、技術を修得し、論?作成に必要なスキルを?につけさせるために指導教員によって1年次に通年で開講される4単位の演習タイプの授業科?です。

「特別研究Ⅳ」は、指導教員によって2年次から3年次にかけて開講され、分野を跨ぎながら?いだした総合知を実装に向けて試?するために産業界或いは?治体等の公的機関、地域の各種団体等と連携した教育体制による社会実装の場を含んだ6単位の演習タイプの授業科?です。

実装の場は、学外の関係者を交えた試?とフィードバックの場となるが、学?の属性や研究内容により、ジョブ型インターンシップや産学連携プロジェクトへの参画、サービスラーニング、フィールドワーク、アクションリサーチ等、多様な形態となることが想定されます。なお、特別研究Ⅲ、特別研究Ⅳはともに必修科?となります。

これらの授業科?と並?して、博?論?の執筆に向けて主担当1名?副担当2 名以上の指導教員によってそれぞれ作成された研究指導計画に基づいた3年間の研究指導が行われます(副指導教員の研究指導への参画は2年次から)。

6.研究指導体制

本研究科では、主指導教員1名、副指導教員2名以上(うち1名は異なる専?分野=異なる「研究指導コア(※)」から選出)からなる複数指導体制の形を採っています。研究指導は、正?副指導教員のそれぞれが作成した「研究指導計画書」(時期別に指導内容等を記載した計画書)に基づき実施します。主指導教員は博?後期課程1年次より研究指導にあたり、副指導教員は2年次より研究指導に参画します。

主指導教員は、学?の研究テーマや将来のキャリアに応じて、研究指導コアを参照した上で副指導教員を選出します。研究指導は、修了要件単位の対象外であるが、博?論?を執筆し(分野によっては特定課題による研究の成果の発表)、学位の授与を受ける上で、必ず受ける必要がある指導となります。

※「研究指導コア」とは、分野を跨ぐことや分野複合等を担保する役割を果たすため、学生の研究内容の向上に繋がるよう副指導教員選択時の参照用として博士後期課程の教員を研究分野毎に区分したものです。

 

<研究指導教員の決定?法>
創発科学研究科内部から進学する学?については、修士課程/博?前期課程と連続性のあるテーマで研究を継続する場合には、修?課程/博?前期課程における主指導教員が引き続き主指導教員として研究指導にあたることができます。

学外からの学?に対しては、必要に応じてリキャリスキル教学センターが仲介役となり主指導教員とのマッチングを?います。

リキャリスキル教学センターには様々なバックグラウンドを持つ教員がコーディネーターとして参画しており、志望するプログラムや研究テーマ、学?のバックグラウンドに応じて、指導可能な教員の斡旋を?います。

7.学位と研究指導コアの関連表

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