香川大学女性研究者

倉原 琳

香川大学倉原 琳KURAHARA Rin

  • 香川大学医学部 自律機能生理学 准教授
  • 博士(薬学)

略歴/中国内モンゴル生まれ、医師である母親と研究者である父親の影響により、幼いころから大学で研究する仕事を目指す。熊本大学薬学部卒業後すぐに副手として福岡大学医学部に就職し、助教、講師を経て、2019 年に香川大学医学部自律機能生理学に准教授として着任した。

早い段階で将来像を立て、特別なオンリーワンを目指して

自身の人生において、早い段階で将来像を立てることが大切だと思います。仕事に何を求め、キャリアをどのように描き、人それぞれ違いがあって当然です。もし将来女性研究者を目指す女子学生がいましたら、是非、次の言葉を送りたい。「自分が将来活躍する女性研究者になるように、家庭?教育?研究環境を自分で発見?構築し、目的を達成できる仲間?人生の伴侶?上司を自ら見つけてください!」。母集団の中で、大勢と異なる性別?年齢?文化?言語?考え方を持つことは素晴らしいことであり、協調性を持ちながら、固定観念にとらわれず、折れない強い芯を持った特別なオンリーワンであるように心がけています。

研究テーマ

肺高血圧や炎症性腸疾患の病態生理の解明と新規治療法の開発

私は現在、肺高血圧と炎症性腸疾患の二つの難治性疾患の病態生理の解析や治療法の開発に関する研究を行なっています。肺高血圧は肺細動脈が肥厚し、肺動脈圧が上昇する難治性疾患であり、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)は免疫機構の異常による消化管炎症を指し、ひどい場合は線維化や瘻孔などの組織病変が見られ、潰瘍性大腸炎による発癌も大きな問題です。我々の研究グループはこれらの疾患で見られる組織リモデリングに関連する分子の研究を行っています。細胞培養や遺伝子改変動物(アメリカコネチカット大学との共同研究)を用いた病態モデル、患者由来の臨床標本を用いた評価(香川大学病院、岡山大学病院との共同研究)、腸内細菌細菌叢の解析(内モンゴル農業大学との共同研究)などの研究を行っています。

写真:①肺動脈張力測定実験の様子 ②肺動脈張力実験の結果例 ③腸粘膜の免疫染色の結果 例 ④最近の趣味(ズイナの栽培)

研究領域

分子生理学、病態生理学、薬理学

キーワード
  • 肺高血圧
  • 炎症性腸疾患
  • 組織リモデリング
  • 線維化狭窄