5月22日(月)、瀬戸内圏研究センターの一見和彦教授が日本海洋学会環境科学賞を受賞し、表彰式が幕張メッセ国際会議場で行われました。
受賞名は、「干潟域における生物生産および物質循環に関する研究と啓発活動の推進」です。
一見教授は、干潟域では特定の生物を研究する事例が多い中、干潟域の食物連鎖系全体に着目し、幅広い生物群集を研究対象とした調査研究を行っています。また、干潟生態系における栄養塩や有機物の物質循環過程や環境変動要因の解明にも網羅的に取り組んでいます。
さらに地域貢献活動として、小中学生や一般市民対象の干潟?磯の観察会を数多く開催し、海に関する啓発活動を展開しています。2010年には環境学習用テキスト「瀬戸内圏の干潟生物ハンドブック」を作成し、本書は各地の観察会においてテキストとして活用されています。2014年には、「瀬戸内海の海岸生物調査マニュアル」の発刊責任者を務め、瀬戸内の多くの地域で環境学習に使用されています。また、2012年には、干潟研究とその啓発活動が認められ、香川大学の関係教員とともに文部科学大臣表彰(科学技術賞)を受賞しました。
◆日本海洋学会環境科学賞…海洋環境保全に関わる学術研究の発展、啓発および教育に大きく貢献した日本海洋学会員に授与される
2017年05月29日