香川大学農学部で選抜育成され、品種登録されたモモKU-PP1(2014年登録)、KU-PP2(2016年登録)が、3年間の試験栽培期間を経て、昨シーズンより岡山県内の生産者直売所での販売が始まりました。今シーズンも、上々のできで、出荷販売が行われています。
これらの品種は、発芽に要する冬の低温遭遇量が、一般の品種と比べて大幅に少ないのが大きな特徴で、このため、通常の品種に比べ、開花が2~3週間早まり、果実の成熟も早くなるため、一般の極早生品種と同時期の6月上中旬に収穫できます。新品種は、開花が早いことで果実の生育期間が長くなるため食味が良好になります。
新品種は、収穫期が早いので、夏の夜蛾の被害や高温障害を受けにくいことや、休眠から覚めるのが早いため、早期加温のハウス栽培にも向き、温暖化に伴う暖冬への適応も期待できます。
連絡先
香川大学農学部 教授 別府賢治
beppu.kenji@kagawa-u.ac.jp