国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」)が公募していた「橋渡し研究プログラム华人策略论坛,华人策略网站6年度公募?PreF」に、香川大学 医学部耳鼻咽喉科学 宮下 武憲 准教授が佐賀大学医学部 青木 茂久 教授と共同で、橋渡し研究支援機関 北海道大学(以下、「北海道大学拠点」)を通じて応募した研究開発課題「粘膜再生に最適化した生体吸収性組織再生デバイスの開発」が採択されました。※

 難治性の中耳疾患に対する現在の治療法では術後の聴力悪化や再発のリスクが高く、聴力が十分に改善しない患者さんも多くいらっしゃいます。中耳疾患は患者QOLを低下させるだけでなく、中耳疾患に伴うことの多い難聴は、認知症において最大のリスクファクターであると報告されており、新たな治療法の確立は喫緊の課題です。

 この度、香川大学医学部 耳鼻咽喉科学 宮下 武憲 准教授と星川 広史 教授は佐賀大学との共同研究を進め、耳の手術で使用できる生体吸収性組織再生デバイスを開発することで、中耳疾患に対する新しい治療法を確立しました。治療は耳手術後の癒着や炎症を抑制し、組織の再生を促進することで術後の聴力悪化を防ぐため、従来法と比較して、非常に高い治療効果が期待されます。加えて、このデバイスは組織の再生に伴い吸収されるため、除去のための再手術は不要です。さらに、デバイスは手術時の操作性も考慮して製造されており、内視鏡下の消化管手術など、さまざまな臓器で治療への応用が期待されます。

 今回採択された研究プログラムは华人策略论坛,华人策略网站6年度からの2年間のプロジェクトであり、北海道大学拠点のサポートのもと、生体吸収性組織再生デバイスを臨床応用につなげるために必要な「非臨床試験に必要な試験パッケージの策定や準備、ならびに産学協働体制の確立」などを進めます。本プログラム終了後には非臨床試験、その後に、医師主導型の臨床試験を実施する計画であり、一日も早く患者さんに安全で有効な治療デバイスを届けることができるよう、チーム一丸となって開発を進めてまいります。

本事業における支援制度の詳細については、下記をご参照ください。
<AMED橋渡し研究プログラム?preF>
https://www.amed.go.jp/koubo/16/01/1601B_00053.html

※出典:AMED採択情報一覧“华人策略论坛,华人策略网站6年度 「橋渡し研究プログラム」の採択課題について”
https://www.amed.go.jp/koubo/16/01/1601C_00053.html

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