所属?著者 概要 出版物名?タイトル?発行年月日
農学部
安井行雄
連合農学研究科
3年?
山本悠渡
雌が一匹の雄としか交尾しないとその雄が不妊または交尾に失敗したために雌は子が残せないことがある。このような不測の事態に対する保険として雌は複数の雄と交尾して危険分散を図るという「多回交尾bet-hedging」仮説をフタホシコオロギを材料に検証した。 Journal of Ethology
Polyandry works as bet-hedging in the field cricket Gryllus bimaculatus, even after eliminating females in poor condition that cannot accept remating | Journal of Ethology
(Published: 16 December,2023?)
※日本動物行動学会誌Journal of Ethology  Editor’s Choice2024(論文賞)を受賞
(Date of Award: 3 November, 2024)
医学部
森下陽香(学部5年)
川合克久
江上洋平
荒木伸一
本論文では、先端に多層ヒダを持つ特殊なラメリポディアが高浸潤性がん細胞に存在することを報告した。ヒダ状になった細胞膜にはコラーゲンを分解する酵素が局在し、ラメリポディア先端で細胞外基質を分解しながら細胞移動するのに合理的な構造と考えられる。この研究成果は、がん浸潤?転移メカニズムの解明、がん治療法の開発につながることが期待される。 Experimental Cell Research
(Published: 1 Sep,2024 )
地域マネジメント
研究科 
西中美和
生活総合支援企業「株式会社クラッシー」を事例に取り上げ,高品質なサービスを標準化しながらも,模倣困難な強みを維持しつづけ提供する事業の仕組みを,サービス?ドミナント?ロジック(SDL)で解説した。
The Human Side of Service Engineering, 143, pp.75-82, AHFE International, USA
(Published: 2024 )
※16th International conference on AHFE 2024
? ? において、Best Paper Awardを受賞
(Date of Award: 24-27 July, 2024)
瀬戸内圏研究
センター
 
中國正寿
本論では、潮目のマイクロプラスチック(MP)密度が一般海域の40?300倍高く、高松沖は、最大18.8/m?に達することを発見した。この結果は、潮目が局所的なMPホットスポットとなる可能性を示唆している。潮目は稚魚の住みかでもあり、今後のさらなる研究が求められる。 Marine Pollution Bulletin
Convergence zones of coastal waters as hotspots for floating microplastic accumulation - ScienceDirect
(Published: 14 July,2024)
創造工学部?  
微細構造デバイス
統合研究センター
 

寺尾京平
がん転移過程で重要な、がん細胞の変形と回復を1細胞ずつ計測するパチンコデバイス(Pachinko Device)と呼ぶ新たな技術を開発した。毛細血管の狭窄構造を半導体微細加工技術で再現し、循環過程のがん細胞の様々な物理的な特性を得ることが可能となった。 Lab on a Chip
Deformation under flow and morphological recovery of cancer cells - Lab on a Chip (RSC Publishing)
(Published: 1 July,2024)

経済学部??
水野敦洋

地域経済の持続的発展という視角から、日本の都市雑貨工業における製品転換?産業転換の歴史的実像について論じた。具体的には、両大戦間期に国内最大のマッチ生産地域からゴム製品生産地域への転換が進んだ兵庫県神戸市を事例としてとりあげた。工場経営者の経年変化を追跡した上で、転換を支えた地域内における技術蓄積や零細規模製造業者による分業関係の構造を明らかにした。 『社会経済史学』88巻3号、2022年11月25日「日本の都市雑貨工業と地域経済の持続的発展―両大戦間期兵庫県神戸市におけるマッチからゴムへの転換を事例に―」
(Published: 25 November, 2022)
※社会経済史学会第93回全国大会において、社  
 会経済史学会賞を受賞
社会経済史学会賞 ? 社会経済史学会 (sehsjp.org)
(Date of Award: 11-12 May, 2024)

医学部

平野勝也
倉原?琳
山下哲生
橋本?剛
平野真弓
李?高鵬
李?小東
石川?亮
大通?清美
プロテイナーゼ活性化型受容体1(PAR1)拮抗薬E5555による腸炎関連発癌の改善効果を明らかにした。E5555は炎症?線維化?発癌の改善効果のみならず、腸内細菌にも影響及ぼし、炎症性発癌の新規治療戦略として提案したい。

Cellular and Molecular Gastroenterology and Hepatology
The therapeutic effect of proteinase-activated receptor-1 antagonist on colitis-associated carcinogenesis - Cellular and Molecular Gastroenterology and Hepatology (cmghjournal.org)
(Published: 10 April, 2024)

創造工学部
梶谷義雄

人流データと経済モデルを組み合わせ、COVID-19対策のための外出制限が日本経済に与えた短期的な影響を構造的に明らかにした。将来の感染症対策に繋がることが期待される。Society for Risk Analysis2023Best Paper賞を受賞した研究である。

経済学部??
緒方?宏海

「本書のねらいは、従来の研究において空白地帯であった黄海辺境の島嶼社会の実態から、巨大な中国を俯瞰することである。辺境の島だからこそ顕著になっている諸現象を明らかにすることで、中国社会の実態とその未来が俯瞰できる。」(はじめにより)

著書『辺境からの中国黄海島嶼漁民の民族誌』(風響社、2023年刊)
? (Published: 25 March, 2023)
本書により第40回大平正芳記念賞を受賞
第40回大平正芳記念賞 | 公益財団法人大平正芳記念財団 (ohira.org)
Date of Award: 1 February, 2024)  

医学部
大日 輝記

?乾癬の抗体医薬は効果が高い一方、高額である。筆者らはこれまでに乾癬型皮膚炎の必要条件と十分条件を見出した。この成果を網羅的に解析し、表皮が必要十分条件で産生する因子を2つに絞った。新たな創薬が期待できる。 Front Immunol
Necessary and sufficient factors of keratinocytes in psoriatic dermatitis
(Published: 19 January, 2024)

農学部
福留 光挙

 多くの陸上植物は、根で菌根菌と共生することで土壌中のリンを効率的に吸収する。本研究では、宿主植物の植物ヘモグロビンによる一酸化窒素量の制御が、菌根共生の最適化に重要であることを示した。

Plant Science
Regulation of nitric oxide by phytoglobins in Lotus japonicus is involved in mycorrhizal symbiosis with Rhizophagus irregularis
(Published: 14 January, 2024)

創造工学部
松田 伸也

?模擬した吸湿炭素繊維強化プラスチック(CFRP)廃棄物から電気処理を組み合わせた熱分解法により炭素繊維を回収した。その結果、回収部位によらず均一な強度を有する炭素繊維が回収できた。

Composites Part A: Applied Science and Manufacturing
Recycling of wet carbon fiber-reinforced plastic laminates by thermal decomposition coupled with electrical treatment
(Published: 28 December, 2023)

教育学部
畦 五月
加熱不十分な豆を食べた場合、レクチン(物質名)により嘔吐?下痢等を引き起こすが、微量のレクチンの摂取ではガン細胞増殖抑制作用や免疫機能を高める(生活習慣病の予防に有益な)効果がある。生の金時豆中に含まれるレクチンの機能性の研究はあるが、本研究では、加熱した金時豆で実験を行い、加熱した(食用となった)後もなお豆中に残るレクチンが両機能性を保持し、金時豆が食薬としての機能を持つ点を明らかにした。

Journal of Food Science
Antiproliferative and anti‐inflammatory effects of fractionated crude lectins from boiled kidney beans (Phaseolus vulgaris) - Une - 2024 - Journal of Food Science - Wiley Online Library
(Published: 20 November, 2023)

創造工学部
神野 正彦

?非対称トラフィックを効率的に収容する単一マルチコアファイバ双方向空間チャネルネットワークを提案し、M×N波長選択スイッチと可逆光アイソレータ付き双方向マルチコアEDFAを用いたコア選択スイッチベースの空間クロスコネクトを用いて実証した。

Journal of Optical Communications and Networking
Bidirectional single-multicore-fiber spatial channel network based on a spatial cross-connect and multicore EDFA that efficiently accommodates asymmetric data traffic
(Published: 20 October, 2023)

創造工学部
松下 春奈

?本論文では、ブラックボックス型最適化手法に基づく、力学系における分岐パラメータ検出戦略を提案する。提案手法は、周期条件と分岐条件の2つの目的関数を持つ単一の最適化アルゴリズムを用いる。提案アルゴリズムはシンプルで理解しやすく、また、周期点の安定性に関係なく、慎重な初期化を必要とせずに2パラメータ分岐図を直接検出可能であることから、分岐パラメータ検出のための強力な手法といえる。

Chaos, Solitons & Fractals
Non-gradient-based simultaneous strategy for bifurcation parameter detection
(Published: 12 October, 2023)

地域マネジメント
研究科
西中 美和

?芸術祭に対する住民の認識や態度が芸術祭支持にどのように影響するかを分析した。瀬戸内国際芸術祭2016の住民データを用い、統計とテキスト?マイニングによって、住民クラスター別の認知?態度の理由を調べた。

Journal of Destination Marketing & Management
Exploring the perceptions and attitudes of residents at modern art festivals: The effect of social behavior on support for tourism
(Published: 25 September, 2023)

経済学部
園部裕子

フランスの難民認定審査において、ジェンダーに基づく迫害が考慮されるようになった政治過程について、2000年代以降の西アフリカ出身女性による性器切除を理由とする難民申請の事例から、分析しています。

医学部附属病院
土肥 洋一郎

 早期前立腺癌に対する監視療法は診断後に即時の治療介入を行わず厳格なプロトコールで病状を監視し、病状の悪化が確認された場合に治療介入を行う治療戦略である。香川大学泌尿器科はわが国の監視療法の中心的な役割を担っており、監視療法の多機関共同研究の事務局や前立腺癌診療ガイドラインに携わってきた。この総説では、監視療法中の病状増悪のリスク因子について先行研究を調査しまとめた。

Cancers (Basel)
Aggressive Prostate Cancer in Patients Treated with Active Surveillance
(Published: 25 August, 2023)

農学部
櫻庭 春彦

 アミノ酸脱水素酵素は、各種アミノ酸の定量に利用できる。本研究では、L-アルギニンに特異的に反応性を示す酵素を初めて見出し、X線結晶構造解析により反応メカニズムを明らかにした。L-アルギニンの精密定量への応用が期待できる。 International Journal of Biological Macromolecules
First crystal structure of an NADP+-dependent L-arginine dehydrogenase belonging to the μ-crystallin family
(Published: 29 July, 2023)

?

創造工学部
小野 貴史

?

? 光子の位置と運動量が量子力学的に重ね合わせられた状態を利用して、光子の伝搬に関する不等式が約5.9%程度破れることを実験により確認した。この研究成果は、イギリスの一般科学雑誌であるNew Scientistに掲載された。 Physical Review A
Controlling and measuring a superposition of position and momentum
(Published: 25 July, 2023)

?

創造工学部
小野 貴史

?

?Data Reuploadingと呼ばれる機械学習の手法を使って、ユニバーサルな光量子分類器の構成法を提案した。さらに、シリコン光集積回路で実装し、約94%の正答率で2次元データを分類することに成功した。 Physical Review Letters
Demonstration of a Bosonic Quantum Classifier with Data Reuploading
(Published: 6 July, 2023)

国際希少糖研究教育機構
福長 健作
吉村 崇史
井町 仁美
小林 俊博
佐伯 岳信
佐藤 誠祐
佐伯 直
Wenyi Jiang
村尾 孝児

?入院病院食に希少糖含有糖尿病治療食を開発し、通常の糖尿病食と比較し持続血糖測定器を用いて詳細に解析した世界で初めての報告である。希少糖含有治療食では有意に2型糖尿病患者の食後血糖値を改善できた。第8回国際希少糖学会でPoster Awardを受賞した。

Nutrients
A Pilot Study on the Efficacy of a Diabetic Diet Containing the Rare Sugar D-Allulose in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus: A Prospective, Randomized, Single-Blind, Crossover Study
(Published: 19 June, 2023)

農学部
水田 圭祐

 コムギが収穫前に倒れる現象 (倒伏)は事前に発生リスクを予測することが困難とされてきたが、スマートフォンで撮影した群落の画像を用いることによって、収穫の約3か月前には予測できる可能性を示した。

European Journal of Agronomy
Relationship between canopy coverage at the initiation of stem elongation and lodging in wheat
(Published: 13 May, 2023)

農学部
石井 統也

 大豆脂質親和性タンパク質の食品加工利用の拡大を目指し、濃厚O/Wエマルションを調製した。得られたエマルションは優れた物理的安定性を示し、pH調整により様々なレオロジー特性にチューニング可能であることを明らかにした。

Food Hydrocolloids
Tuning of rheological behavior of soybean lipophilic protein-stabilized emulsions
(Published: 4 April, 2023)

医学部
西山 成

 飼育されている高齢のイルカが腎臓病を発症する原因が腎臓組織へのリンの蓄積であることを世界で初めて明らかにした。本成果は、Scientific Reports誌に掲載され、多くの新聞や雑誌に取り上げられた。

Scientific Reports
Possible contribution of phosphate to the pathogenesis of chronic kidney disease in dolphins
(Published: 29 March, 2023)

創造工学部
岡﨑 慎一郎

 データに偏りが生じている場合におけるAI?機械学習モデルを対象にした、新しい妥当性検証法を発案した。実務において事前に想定した精度が現場で発揮されないという問題が検証方法に由来していることを提示し、正味の機械学習モデルの実力を評価することに成功した。

Computer Aided Civil and Infrastructure Engineering
Estimator for generalization performance of machine learning model trained by biased data collected from multiple references
(Published: 10 March, 2023)


創造工学部
田原 圭志朗

?

 有機蛍光色素に分子レベルで防護具(プロテクター)を装着させる電気化学的な手法を開発し、電気化学発光の強度を最大で156倍まで向上させることに成功した(前任地での成果であり、兵庫県立大学からプレスリリースしている)。

Angewandte Chemie International Edition
Lewis Pairing-Induced Electrochemiluminescence Enhancement from Electron Donor-Acceptor Diads Decorated with Tris(pentafluorophenyl)borane as an Electrochemical Protector
(Published: 6 March, 2023)

農学部
別府 賢治
片岡 郁雄

 様々なキウイフルーツの全ゲノム情報の解読により、キウイフルーツは進化の中で何度も「新しいY染色体」を生み出したことを発見し、「Y染色体はオスに有利な状況を作るよう進化する」という、定説を覆す新説を提唱した。 Nature Plants
Recurrent neo-sex chromosome evolution in kiwifruit
(Published: 6 March, 2023)

創造工学部
梶谷 義雄

 人流データと経済モデルを組み合わせ、COVID-19対策のための外出制限が日本経済に与えた短期的な影響を構造的に明らかにした。将来の感染症対策に繋がることが期待される。Society for Risk Analysisの2023年Best Paper賞を受賞。 Risk Analysis
Modeling economic impacts of mobility restriction policy during the COVID-19 pandemic
(Published: 19 January, 2023)

?

農学部
五味 剣二

?

 イネは世界三大穀物の一つで我々人類にとって極めて重要な植物だが、その病害抵抗性機構は未解明な部分が多いのが現状である。本研究は、植物ホルモンのジャスモン酸(JA)が同じ植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)の合成を抑制することによってイネ白葉枯病に対する抵抗性を誘導するという、JA-ABAの拮抗的相互作用の分子メカニズムを世界で初めて解明した。 International Journal of Molecular Sciences
Jasmonic Acid-Induced β-Cyclocitral Confers Resistance to Bacterial Blight and Negatively Affects Abscisic Acid Biosynthesis in Rice
(Published: 15 January, 2023)

医学部
平野真弓
平野勝也

 血管病の病態形成早期に重要な役割を果たす血管内皮バリアー機能障害について、著者らが独自に明らかにした初期事象に低分子量G蛋白質RhoAが関与することを明らかにした。日本生理学会2023年度入澤宏?彩記念JPS優秀論文賞(入澤賞)を受賞した(32論文中から2論文が受賞)。 The Journal of Physiological Sciences
Critical role of Rho proteins in myosin light chain di-phosphorylation during early phase of endothelial barrier disruption
(Published: 7 December, 2022)

国際希少糖研究教育機構
吉原 明秀
神鳥 成弘

 炭素7つからなる7炭糖は自然にほとんど存在しない希少糖である。好熱性グラム陰性菌が持つ酵素トランスケトラーゼを用いて,ヒドロキシピルビン酸リチウムと5炭糖ケトースから4種類の7炭糖ケトースの合成に成功した。 Applied Microbiology and Biotechnology
Structural and biochemical characterizations of Thermus thermophilus HB8 transketolase producing a heptulose
(Published: 28 November, 2022)

医学部
青木 雄平

 香川県小児生活習慣病予防健診の結果をもとに、小児の血清尿酸値異常の有病率とそれに関係する因子を報告した。若年者に多く発症する運動後急性腎障害のリスクである腎性低尿酸血症の有病率が明らかになったことで今後の対策につながることが期待される。本研究は第56回日本痛風?尿酸核酸学会総会 優秀演題賞 、第4回四国4大学合同研究発表会 優秀研究賞などの表彰を受けた。 Scientific Reports
Prevalence and factors related to hypouricemia and hyperuricemia in schoolchildren: results of a large-scale cross-sectional population-based study conducted in Japan
(Published: 25 October, 2022)

医学部
NGATU NLANDU

?Dr Ngatu Roger Nlandu is a Congolese researcher and inventor working at Kagawa university in Japan; he shared about his research presented at the 10th AFMED International Conference held in Kinshasa, 7-11 November 2022. In collaboration with Congolese, Japanese researchers and the company "Kochi Ice Labo", they conducted studies on the prevention and treatment of metabolic disorders such as metabolic syndrome and type 2 diabetes, with the use of alga and yuzu citrus-derived biomaterials (Ngatu bio Formula or NBFs). NBFs improve cardiovascular and metabolic health through activation of adiponectin (APN) production, the reduction of C-reactive protein (CRP), HbA1c, blood glucose and blood cholesterols (TG, LDL-cholesterol).
【Congo Media: Newspaper article (in French) featuring a published research】
Biomedicines
Modulatory Effects of NBF1, an algal fiber-rich bio formula, on Adiponectin and C-reactive Protein levels, and its Therapeutic Prospects for Metabolic Syndrome and Type 2 Diabeic Patients
(Published: 14 October, 2022)

?

医学部
西山 成

?

 小倉卓浩さん(医学部医学科4年生)は腎臓-皮膚連関の観点から新たな高血圧の発症機序を発見して第29回国際高血圧学会でYoung Investigator Silver Awardを受賞し、研究成果はHypertension Research誌にも掲載された。 Hypertension Research
Contributions of renal water loss and skin water conservation to blood pressure elevation in spontaneously hypertensive rats
(Published: 14 October, 2022)

医学部
西山 成

?がん治療薬である「免疫チェックポイント阻害薬」は、がん患者において短期的な高血圧のリスクを増加させないことを証明した。 ?

AHA journal Hypertension
Immune Checkpoint Inhibitors Do Not Increase Short-Term Risk of Hypertension in Cancer Patients: a Systematic Literature Review and Meta-Analysis
(Published: 12 September, 2022)


医学部
西山 成

?日本国内の疫学ビックデータを解析し、がん患者における高血圧と心血管イベント発症の関連を世界で初めて明らかにした。これにより、がん患者においても適切な血圧管理が重要であることが示唆された。 ?

Journal of Clinical Oncology
Blood Pressure Classification Using the 2017 ACC/AHA Guideline and Heart Failure in Patients with Cancer

(Published: 8 September, 2022)

農学部
安井 行雄

 有性生殖の進化は生物学における最大の謎の一つである。有性生殖は「減数分裂によるゲノム希釈」と「雄は卵を産まない」という「性の2倍のコスト」を負っている。最初の同型配偶生物のゲノム希釈克服と、卵と精子の二極化への進化について新仮説を提唱した。? Journal of Ethology (Published: 19 August, 2022)

?

教育学部
青木 高明

?

 どこからどこへ何人移動したかを示す「人々の移動行動データ」より、各エリアの人流を引き寄せる力である「ポテンシャル場」を抽出し定量化する手法を発表した。これにより、人流の全体像や人流の集積地点の発展を、地図上で可視化し直観的に把握することが可能となった。 Scientific Reports
Urban spatial structures from human flow by Hodge-Kodaira decomposition
(Published: 4 July, 2022)
国際希少糖研究教育機構
福長 健作
小林 俊博
井町 仁美
佐藤 誠祐
佐伯 岳信
井端 智裕
吉村 崇史
村尾 孝児
?イスラム教におけるラマダンの断食中、イフタール (日没時の断食休憩) 食事後に高血糖が認められる。D-アルロースの摂取は、ラマダン中イフタール後の 2 型糖尿病患者の食後高血糖を改善することを指摘できた。第8回国際希少糖学会でPoster Awardを受賞した。

Diabetology & metabolic syndrome
A pilot study on the effect of D-allulose on postprandial glucose levels in patients with type 2 diabetes mellitus during Ramadan fasting
(Published: 21 June, 2022)

教育学部
青木 高明

 これまで科学的実証が困難であった都市?道路の立地における地形条件の効果について、現実の地形にあわせた街と道の共発展シミュレーションモデルの構築によって定量的実証に成功した。 Scientific Reports
A model for simulating emergent patterns of cities and roads on real-world landscapes
(Published:16 June, 2022)

医学部
藤原 祐一郎

 世界で初めて藻類が、光エネルギーを使ってイオンを輸送する巨大イオンチャネルタンパク質「ベストロドプシン」を持つことを発見した。 Nature Structural & Molecular Biology
Rhodopsin-bestrophin fusion proteins from unicellular algae form gigantic pentameric ion channels
(Published: 16 June, 2022)

医学部
西山 成
 JAXAとの共同研究にて宇宙飛行後のマウスを解析し、体内の細胞外液分布変化が生じていることを見出した。本研究結果はKidney International誌に報告され、JAXA HPにも掲載されている。

Kidney International
Blood pressure adaptation in vertebrates: comparative biology
(Published: 3 June, 2022)

国際希少糖研究教育機構
神鳥 和代
藤原 祐一郎
 体内の糖吸収において重要な役割を担うナトリウムグルコーストランスポーターによる糖輸送機構について、希少糖や変異体を用いて解析を行った。Rare Sugar Congress 2019において優秀ポスター賞 を受賞した研究である。

Journal of Molecular Biology
Structural Basis of the Selective Sugar Transport in Sodium-Glucose Cotransporters
(Published: 15 March, 2022)

医学部
大日 輝記
 京都大学や理化学研究所との国際共同研究において、アトピー性皮膚炎の体表で大量に産生されるC10orf99ペプチドが皮膚のバリアを低下させること、および炎症をおこしやすくすることを発見した。

Front. Immunol.
C10orf99/GPR15L Regulates Proinflammatory Response of Keratinocytes and Barrier Formation of the Skin
(Published: 22 February, 2022)

創造工学部
多賀 大起

上村 忍
舟橋 正浩
 ナトリウムイオンと選択的に錯形成するアザクラウンエーテル環をペリレンビスイミドに導入することにより、ナトリウム塩やリチウム塩と選択的に錯形成し、電解質溶液中でエレクトロクロミズムを示す液晶性薄膜を開発した。

Materials Chemistry Frontiers
Liquid-Crystalline Perylene Bisimide Derivatives Bearing an Azacrown Ether Ring Complexing with Alkaline Metal Ions
(Published: 19 January, 2022)

医学部
岡野 圭一
上村 淳
大島 稔
須藤 広誠
安藤 恭久
隈元 謙介
鈴木 康之
門田 球一
正木 勉
 膵神経内分泌腫瘍(100例)の手術で切除した組織の免疫染色を行い、ATRX、TSC2、およびPTEN遺伝子に関連したタンパク発現の喪失が病気の再発と関連し、特にそれらがペアで喪失した場合に再発することが極めて多いことを解明した。

Annals of Surgery
Immunohistochemically Detected Expression of ATRX TSC2 and PTEN Predicts Clinical Outcomes in Patients With Grade 1 and 2 Pancreatic Neuroendocrine Tumors
(Published: December, 2021)

医学部附属病院
土肥 洋一郎

 第23回日本癌治療学会研究奨励賞を受賞した論文である。監視療法は、早期前立腺癌に対して診断後に即時の治療介入せずに厳格なプロトコールで病状を監視し、病状の増悪が確認された場合に根治治療が行われる。この研究では監視療法後に手術(前立腺全摘除術)を受けた患者の腫瘍学的転帰を検討した。監視療法を先行しても、患者の腫瘍学的転帰は良好であり、監視療法は安全な治療であることを報告した。 International Journal of Clinical Oncology
Deferred radical prostatectomy in patients who initially elected for active surveillance: a multi-institutional, prospective, observational cohort of the PRIAS-JAPAN study
(Published: 2 October, 2021)

創造工学部
神野 正彦

?空間チャネルネットワーキングの柔軟性と機能性を、単純な固定コアアクセスと指向性空間チャネルリングネットワークから、多次、任意のコアアクセス、無指向性、コアコンテンションレスメッシュSCNへと強化するためのSCNアーキテクチャに関する進化シナリオの実現可能性実証を報告した。

Journal of Optical Communications and Networking
Enhancing the flexibility and functionality of SCNs: Demonstration of evolution toward any-core-access, nondirectional, and contentionless spatial channel cross-connects [Invited]
(Published: 2 July, 2021)

創造工学部
紀伊 雅敦

 社会経済シナリオ(SSPs)と都市成長モデルを用い、今世紀中の世界約2万都市の人口を推定し,都市の高密化と大規模化の同時進行を展望した。持続可能な都市政策の検討に本成果の活用が期待される。

npj Urban Sustainabilit
Projecting future populations of urban agglomerations around the world and through the 21st century
(Published: 23 February, 2021)

農学部
松村 健太郎

 オオツノコクヌストモドキが天敵に襲われたときに示す「死んだふり行動」について、オスの大顎サイズと死んだふり行動の関係を調査した結果、大顎サイズが大きなオスほど、死んだふり行動をより高頻度に行うことが世界で初めて明らかになった。
Biology Letters
Anti-predator behaviour depends on male weapon size Anti-predator behaviour depends on male weapon size

(Published: 23 December, 2020)
創造工学部
神野 正彦
?SCNにおけるWXCによるスペクトルグルーミングとSXCによる空間的バイパスの程度が、物理的実体が並列シングルモードファイバまたはマルチコアファイバのコアである空間レーン(SL)の必要総数とSCNにおける総ノードコストにどのように影響するかについて、異なる計画ポリシーを採用した異なるHOXCアーキテクチャからなるSCNの技術経済分析を実施した。 Journal of Optical Communications and Networking
Technoeconomic analysis of spatial channel networks (SCNs): benefits from spatial bypass and spectral grooming [Invited]
(Published: 15 December, 2020)
医学部
西山 成
柴山 弓季
Asadur Rahman

 正常な膵臓の細胞(培養ヒト膵管上皮細胞)において、(プロ)レニン受容体[(P)RR]が発現すると、ゲノム不安定性、すなわち遺伝子と染色体の異常が生じて、癌の性質を持つ細胞になることが世界で初めて明らかにした。

Communications Biology
Aberrant (pro)renin receptor expression induces genomic instability in pancreatic
ductal adenocarcinoma through upregulation of SMARCA5/SNF2H

(Published: 27 November, 2020)

創造工学部
舟橋 正浩
森 悠喜
 強誘電性液晶における異常光起電力効果が、アキラル化合物にキラル化合物を添加 した形でも起こることを見出した。 ACS Applied Materials and Interfaces
Ferroelectric Liquid-Crystalline Binary Mixtures Based on Achiral and Chiral Trifluoromethylphenylterthiophenes
(Published: 16 November, 2020)
医学部
朴 世薫
荒木 伸一
川合 克久
江上 洋平

 ライブセルイメージング技術により DENND1B という分子が線状集合体の形をとる未知の細胞内構造を発見した。この構造の機能や分子機構を明らかにすることにより、がん細胞の浸潤メカニズムの解明にも貢献すると期待される。
Histochemistry and Cell Biology
A novel DENND1B?localized structure found at the basal side of adherent cells
(Published: 2 November, 2020)
医学部
松田 陽子
成澤 裕子
 Area of residual tumor (ART) スコアという、顕微鏡の視野数に基づいたスコアを用いて、膵癌の治療効果を評価した。ARTスコアによる膵癌の治療効果判定方法は、簡便であり、有用な予後予測方法となっている。 Scientific Reports
Objective assessment of tumor regression in post-neoadjuvant therapy resections for pancreatic ductal adenocarcinoma: comparison of multiple tumor regression grading system
(Published: 26 October, 2020)
医学部
成澤 裕子
横平 政直
山川 けいこ
竿尾 光佑
今井田 克己
松田 陽子
 ラットへ珪肺症の原因として知られているquartz粒子を気管内投与し、肺における慢性炎症と肺発癌性の検証を行った。結果として単回の粒子への曝露であっても、持続的な慢性肺炎が起こり、将来的には発癌リスクが上昇することが示唆された。 Scientific Reports
Single Intratracheal Quartz Instillation Induced Chronic Inflammation and Tumourigenesis in Rat Lungs
(Published: 20 April, 2020)

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