水が沸騰するような高温環境に生きている「超好熱菌」が持っている酵素は高温でも壊れません。酵素はタンパク質ですから、ふつう100℃のような環境に置くと、ゆで卵が調理されるように変性してしまいます。ところが、超好熱菌の酵素はゆで上がらないのです。また熱だけでなく、有機溶剤などの薬品処理や酸?アルカリに対しても高い安定性を持ちます。
私たちは超好熱菌の安定な酵素を使って、様々なバイオセンサーの開発に成功しています。その中にはFAD依存性脱水素酵素を利用した「細菌毒素遺伝子検出センサー」があり、従来の菌培養法では5日以上の時間を要したレジオネラ菌検出が約2時間に短縮でき、かつ現場で検出可能になりました。今まで不安定で応用が難しかった酵素の代わりに超好熱菌酵素を用いることで、研究のブレークスルーが期待できます。
参考URL
/kadailab/22025/20470/
https://www.ag.kagawa-u.ac.jp/?research=%e6%ab%bb%e5%ba%ad%e3%80%80%e6%98%a5%e5%bd%a6%ef%bc%88%e9%85%b5%e7%b4%a0%e5%b7%a5%e5%ad%a6%ef%bc%89
担当者
櫻庭 春彦
区分:教員
職名:教授
所属:農学部
学外パートナー
福井大学 工学部 生命機能工学