7月26日(火)13時30分から、林町キャンパスにある工学部において、香川衛星「STARS-Ⅱ」の現況と今後の取り組みについて説明会を行いました。

説明会では、大平工学部長の挨拶の後、能見准教授から、2009年1月に打ち上げに成功した「KUKAI」の後継機となる「STARS-Ⅱ」開発についての進捗状況の発表がありました。
「STARS-Ⅱ」は、「KUKAI」と同じ大きさの16センチ四方で、親機と子機を切り離し、テザー(ひも)で結ばれています。「KUKAI」では釣り糸製のテザーを数メートル伸ばすことを目標としたが、STARS-IIでは数百メートルから1キロメートル程度伸ばすことを目指しており、現在、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発している「EDT(=Electro Dynamic Tether)」を搭載予定です。「EDT」は、導電製のワイヤまたはテープに電流を流し、地球磁場との干渉でローレンツ力を発生させることで推進剤なしの推進が可能で、軌道変換、宇宙デブリ除去、宇宙構造物の軌道維持、発電等多くの応用が考えられます。「EDT」を搭載することにより、世界的緊急課題であり、1万6千個とも言われる宇宙空間に散々する宇宙ゴミの除去も可能になります。

能見准教授は、今年度中にSTARS-Ⅱを完成させて、2013年度以降の打ち上げを目指したいとしています。

pdfアイコン香川衛星次号機STARS-Ⅱ開発状況【当日配付資料】(PDF:4897KB)